ピラミッドストラクチャーとはコミュニケーションのために主張に対する複数の根拠を図式化したツールのことで、その構造はトップダウンとボトムアップの双方に使用できます。したがって、図にすると主張が上位に来て根拠は下位に来ることになります。
ピラミッドストラクチャーを使って説得力のある文章を書くためのコツについて解説します。

ピラミッドストラクチャーとは

ピラミッドストラクチャーとは

ピラミッドストラクチャーは人々に伝わる文章を書くための構造で、主張が複数の根拠につながることから、その図はまるでピラミッドのような形になります。参考の元となっている書籍は英語なので、TOEIC700点以上の方はぜひ、原版にも一度目を通してみてください。

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この構造を使うメリットは自分の書きたい内容が整理できていなかったり、難しいと思う内容について説明する時に要点を絞ったりすることができ、誰でも説得力のある文章を書くことができる点にあります。

ピラミッドストラクチャーはCRFの構造になっていて、それぞれ「Conclusion=結論」、「Reason=理由」、「Fact=裏付け」の頭文字を取っています。トップダウンでは結論→理由→裏付けの順となり、タイトルが決まっていて書きたいことにより説得力を持たせるための手順を踏んで文章を作っていきます。

ピラミッドストラクチャー

ボトムアップは真逆の裏付け→理由→結論の順となり、最も伝えたいことがまだ定まっていない時にその結論を導き出すためにどんどん絞っていく方法となります。

ロジックツリーとの違い

ピラミッドストラクチャーと似た構造として比較されるのが「ロジックツリー」と呼ばれる手法です。ロジックツリーは問題を発見し、それを解決するために用いられるツールです。基本的にロジックツリーでは、上位から下位の方向へ考えるトップダウンだけでボトムアップで分析することはほとんどありません。

ロジックツリーには3つの考え方があり、全体→部分から考えるWHATツリー、目的→手段から考えるHOWツリー、結果→原因を考えるWHYツリーに当てはめていきます。

ピラミッドストラクチャーとの違いは、ロジックツリーでは文章にするために図式化するというよりも、問題解決のための分析をするために向いているという点にあります。

また、ロジックツリーは必ず漏れやダブりのない状態にしなくてはいけない「MECE」の構造になっていなければいけないのに対し、ピラミッドストラクチャーでは複数の根拠にダブりがあっても問題がないとされている点でも異なります。

ピラミッドストラクチャーでの文章構成

ピラミッドストラクチャーでの文章構成

ピラミッドストラクチャーの構造に着目すると、理由・根拠→根拠・裏付けが複数になっているのに対し、最上位である結論はひとつであることがわかります。

これはひとつの文章として当たり前のことで、結論が2つや3つもあるような文章では筆者が結局何を伝えたいのかが読者に伝わらず混乱させることになり、文章としての締まりもなくなってしまうことにもなりかねません。

ピラミッドストラクチャーでは、ひとつの結論・主張に対して複数の理由・要因、そしてそれを裏付けるものがあるからこそ、文章に説得力を持たせることができるのです。これは決して文章を書くことが苦手な人に向けた手法だという訳ではなく、そのような人を含めた誰もが使える構造となっています。

米国の大手コンサル会社でもこれを採用していることからも、ピラミッドストラクチャーが文章構成には欠かせないツールだということがわかりますよね。

結論・主張

基本的にピラミッドストラクチャーでは、結論・主張が最初に考えられます。そのような結論や主張をまず簡潔に定めたピラミッドストラクチャーを作ることによって、後に続く理由・要因や裏付けにズレがないかを確認することもできます。

また、基本的に文章は伝えたいことがあって書かれるものであり、その言いたいことをタイトルなどに含めることで、より早く結論を相手に伝えることができます。そして、その補足として理由・要因や裏付けとなることも整理してピラミッドストラクチャーの構造へ入れていくことによって、自分の伝えたいことに対する理解度も高まります。

もちろん、それによって相手に興味を持たせるような文章の作成が容易になります。これはWEBでのメールマガジンやブログ、広告などにも応用することができ、惹きのある文章作成に有効だと言えるでしょう。

理由・要因

ピラミッドストラクチャーでは結論・主張に対する理由・要因、及びその裏付けとなることを説明できるようにしなくてはいけません。そして、その要素のひとつである「理由・要因」ではできる限り結論や主張に対して納得できるようなことを述べなければいけません。

また、理由・要因は複雑な事柄に関して考えるピラミッドストラクチャーで重要な位置にあり、結論と根拠が結果的に結びつくものなのかを見極めるためにも使うことができます。

このような理由・要因は多すぎるとまとまりのない文章となってしまいますし、少なすぎると根拠を説明した時の説得力に欠けてしまうでしょう。だからこそ、文章を作るうえでのボリュームを見直すために、理由・要因を絞っていくのも大切なことなのです。

裏付け

理由・要因にはそれぞれ裏付けや根拠となることがあるはずです。その根拠につながることをいくつか考えてみてください。文章に根拠となるその理由・要因は結論に続く「なぜ」を解消してくれるもので、読み手の理解度を高めてくれる効果があります。

ピラミッドストラクチャーはビジネスに関連する文章を書く時に有効で、実は99%もの文章がピラミッドストラクチャーのような3階構造になっていると言われています。文章の中で一番多い要素となる根拠は、言いたいことを結論づけるためにも軽視できない主張となるのです。

ピラミッドストラクチャーを使って根拠・裏付けとなる文章を作る時にはピラミッドストラクチャーにした状態で、一度結論や理由・要因にズレがないかを確認してみてください。

ピラミッドストラクチャーで文章を書くときのポイント

ピラミッドストラクチャーで文章と書く時のポイントは、まずメモ書きをしてみることです。なぜなら、書くことも整理できていないのに、いきなりワードやエクセルに文章を書き出してしまうと本番のような気がしてしまうからです。

そのような場合は文章に説得力がなくなったり、矛盾が生じたり、結局何が伝えたいのかがわからないものとなり、何度も書き直しをすることにもなりかねません。しかし、メモ書きを使うことによって簡潔なポイントを押さえることができ、その文章に不要な点や矛盾点に気が付いたら気軽に削除して構造を組み立て直すこともできます。

文章を書く際には積極的にピラミッドストラクチャーを活用するとともに、メモ書きも必要に応じて使っていくと良いでしょう。

プレゼンだけでなく文章にも有用な理由

プレゼンだけでなく文章にも有用な理由

ピラミッドストラクチャーの形は視覚で図をわかりやすくするために、プレゼンテーションで有効なのはわかりますよね。特にプレゼンテーションの場合には、自分のペースでなく説明する人のペースに合わせて理解しなければいけないので、それを図と簡潔な言葉でまとめたピラミッドストラクチャーが有効だという訳なのです。

しかし、逆の発想で要点を説明するのが苦手なオウンドメディア担当者でも簡単に文章を作ることが可能としたのがピラミッドストラクチャーでもあります。したがって、ピラミッドストラクチャーはプレゼンにも文章にも有効だと言うことができるでしょう。

「伝えたい」を形にするピラミッドストラクチャー

これまで文章を書く時にピラミッドストラクチャーを使ったことがないという人の方が多いと思いますが、ピラミッドストラクチャーは文章を書くのが苦手な人ほど積極的に活用していくべき「伝えたい」を形にしていく方法だと言えます。

もちろん、文章を書いてからきちんとピラミッドストラクチャーの形になっているかを確認することも大切です。良いオウンドメディアを作るためにも、ぜひピラミッドストラクチャーを使って文章を書いてみてください。