サイトスピード(サイト表示速度)は、サイトの成果を最大化するために重要な要素のひとつです。なぜなら、サイトスピードはユーザーの「見やすさ」や「快適さ」に直結し、サイト上の成果(コンバージョン率)に大きな影響を与えるからです。そこでこの記事では、サイトスピードを調べるためツールや具体的な改善方法などをご紹介します。

サイトスピードも重視すべき理由

サイトスピードも重視すべき理由

検索エンジンはサイトスピードをとても重要視しています。なぜなら、サイトスピードはユーザーにとっての「見やすさ」や「快適さ」に大きな影響を与えるからです。サイトスピードが極端に遅いサイトはユーザーのストレスになり、読まれないばかりか、すぐに閉じられてしまう可能性が高くなります。

世界最大の検索エンジンを運営するGoogleの調査によると、サイトスピードが1秒から3秒になると直帰率(ユーザーがサイトを開いてすぐに離脱する割合)が32%上がり、さらに5秒になると90%にも上昇することがわかっています。

特に、最近ではスマートフォンユーザーが増え、パソコンよりもスマートフォンを使ってサイトにアクセスする機会が増えているため、この傾向はますます顕著になってきています。スマートフォンでも快適に閲覧できるサイトスピードを実現することが、ユーザー体験を向上させ、直帰率やコンバージョン率の改善にもつながります。

サイトスピードが遅いと何が起こるのか

サイトスピードが遅くなると、直帰率が大幅に上昇し、ユーザー離れを引き起こすと同時にコンバージョン率も大きく低下する恐れがあります。Googleが2017年に発表したモバイルサイト(ショッピングサイトやビジネス向けのモバイルサイト)のサイトスピード調査結果は以下の通りです。

Googleのサイトスピード調査結果の要約
  • モバイルページを完全に読み込むのにかかる平均時間は22秒
  • サイトの読み込みに3秒以上かかるとユーザーの53%が離脱する
  • サイトスピードが1秒から3秒に落ちると直帰率は32%増加
  • サイトスピードが1秒から5秒に落ちると直帰率は90%増加
  • サイトスピードが1秒から6秒に落ちると直帰率は106%増加
  • サイトスピードが1秒から10秒に落ちると直帰率は123%増加
  • ページ上の要素(テキスト、タイトル、画像)の数が400個から6000個に増えると、コンバージョン率は95%低下する

サイトスピードが遅いサイトはユーザーの離脱を招くことから、検索結果にも深刻な影響をもたらす可能性があります。なぜなら、直帰率の高いサイトはユーザーにとって価値の低いサイトだと評価されやすくなるからです。ユーザーの離脱を抑え、検索エンジンから高く評価されるためにも、サイトスピード対策は必須と言えます。

ユーザーに好まれるスピードは?

Googleの調査結果からもわかるように、サイトスピードが3秒以上かかるサイトは直帰率が大幅に上がり、深刻なユーザー離れを引き起こします。ユーザーが快適に閲覧できるサイトスピードは2秒以内が目安です。サイトスピードは速ければ速いほどユーザー体験を高め、滞在時間やコンバージョン率も改善することが期待されます。

「たった1秒ぐらい問題ない」と放置していたら、大きな機会損失につながる可能性もあります。ユーザーファーストの視点から、サイトスピードの改善はSEO対策やコンテンツ制作と同様に重要なものであるため、定期的にチェックすることをおすすめします。

サイトスピードの調べ方

サイトスピードの調べ方

サイトスピードを改善するためには、まず現在のサイトスピードをチェックすることが必要です。サイトスピードを調べるには、Googleが提供している3つのツールがおすすめです。いずれも無料で使用でき、サイトスピードの改善にも役立ちます。

PageSpeed Insights

PageSpeed Insightsは、サイトスピードを計測するためのGoogleの公式ツールです。PageSpeed Insightsにアクセスして、計測したいサイトURLを入力するだけで、サイトスピードを自動的に解析してくれます。サイトスピードはモバイルサイトとパソコンサイトの両方を計測でき、0~100のスコアで表示されます。

スコアは0~49、50~89、90~100の3段階で評価され、90以上だと優れたサイトスピードだと言えます。

PageSpeed Insightsでは、サイトスピードの解析結果が詳細に表示され、改善すべき項目や改善方法なども網羅して教えてくれます。サイトスピードの測定だけでなく、しっかり改善まで取り組みたい方には最もおすすめしたいツールです。

Test My Site

Test My Siteは、モバイルサイトの速度測定および改善に特化したGoogleの公式ツールです。Test My Siteにアクセスして調べたいドメイン(URLでは測定できないため要注意)を入力すると、自動的にサイトスピードを解析してくれます。

携帯電話回線(3Gおよび4G)におけるサイトスピードを測定でき、サイト表示にかかる時間(秒)に応じて、高速(0~2.5秒)、平均(2.5~4秒)、低速(4秒以上)の3段階で評価されます。

Test My Siteでは、以下のようにサイトスピードだけでなく、モバイルサイト最適化のためのあらゆるヒントを提供してくれます。

  • サイトの速度向上につながる最適化策(サイトスピードを短縮するための具体的な方法)
  • 一人ひとりの心をつかむための最適化案(ユーザー体験を向上させるための方法)
  • シームレスなコンバージョンを実現するための最適化案(ユーザーがスムーズに商品・サービスを購入できるようにするための方法)

詳細なレポートを自分のメールアドレスに送信してダウンロードできるためとても重宝します。モバイルサイトの改善に力を入れたい方にはTest My Siteもおすすめです。

Googleアナリティクス

Googleアナリティクスは、サイトのアクセスやコンバージョン率などを解析できる高機能なGoogleの公式ツールです。本来はアクセス解析をメインに使用しますが、サイトスピードも測定できます。

Googleアナリティクスにログインして、「行動」→「サイト速度」→「概要」、もしくは「行動」→「サイト速度」→「ページ速度」で調べられます。それぞれ詳しい機能は以下の通りです。

アナリティクス>サイトスピード
「行動」→「サイトの速度」→「概要」

以下の6つの項目を測定できます。

  • 平均読み込み時間
  • 平均リダイレクト時間
  • ドメインの平均ルックアップ時間(※ルックアップとは、ドメイン名・ホスト名からIPアドレスを、またはその反対を検索すること)
  • サーバーの平均接続時間
  • サーバーの平均応答時間
  • ページの平均ダウンロード時間

ブラウザ別や国別・ページ別のサイトスピードがわかります。ただし、「概要」はすべてのページではなく数十ページ程度のサンプルページから平均して算出されるため、より詳細なサイトスピードを測定したい場合は「ページ速度」のほうが良いです。

アナリティクス>サイトスピード
「行動」→「サイトの速度」→「ページ速度」

以下の5つの項目を測定できます。

  • 平均読み込み時間
  • ページビュー数
  • 直帰率
  • 離脱率
  • ページの価値(1ページあたりの収益の目安、または収益へのつながりやすさ)

「ページ速度」では指定した期間に閲覧されたすべてのページについて測定できます。サイトスピードだけでなくページビュー数や直帰率などもわかるため、サイトスピードとアクセス変動の相関関係も調べられます。さらには、上記の5項目においてそれぞれ、サイトの平均値との比較も可能です。

また、ページのURLをクリックすると、そのページの実際のサイトスピードも測定できます。ページごとに詳細な数値がわかるため、どのページがサイトスピードに優れており、どのページに改善が必要なのかを容易に知ることができます。

Googleアナリティクスは初期設定でサイトとの連携が必要ですが、すでにアクセス解析として使用していれば、通常のアクセス解析画面の中で数値を閲覧することができます。日ごろのアクセス解析と合わせて定期的にチェックしておくと、サイトの状況を把握するのに役立ちます。

サイトスピード改善方法

サイトスピード改善方法

サイトスピードを改善したいとき、まず手っ取り早くできるのが「画像ファイルの最適化」です。画像ファイルの最適化とは、画像のサイズや容量を抑えることで、比較的簡単にでき、効果も出やすい方法として知られています。ここでは、画像ファイルの最適化のための具体的な改善方法などについてご紹介します。

画像ファイルの最適化

自分で撮影した写真や写真素材サイトからダウンロードした画像などは容量が1MB以上あるものも多く、そのままアップロードしてサイトに公開してしまうと、サイトスピードを著しく低下させます。なぜなら、容量の大きな画像は、表示させるのにそれだけ長い時間がかかるからです。

一般的に、画像ファイルは自分がアップロードしたサーバーからユーザーが閲覧するブラウザなどにデータが転送されて表示される仕組みになっています。画像のサイズや容量が大きいと、データ転送量が大きくなり、表示速度を低下させる原因になります。画像ファイルは事前に最適な大きさにリサイズし、容量を圧縮してから使用するのが基本です。

画像の容量を圧縮するためには、無料のオンラインツールが便利でおすすめです。最近ではTinyPNGやOptimizilla、Squooshなどの高機能なオンライン画像圧縮ツールがあり、60~80%程度圧縮することも可能なのでぜひお試しください。

また、WordPressサイトの場合は、すでにアップロードした画像の容量を一括で圧縮したり、画像を遅延読み込みで表示させたりするプラグインもあります。主なプラグインは以下の通りです。

サイトスピードを改善できるプラグイン(一例)
  • すでにアップロードした画像を一括圧縮できるプラグイン(Compress JPEG & PNG images、EWWW Image Optimizerなど)
  • 画像の遅延読み込み表示機能によって円滑にデータ転送できるプラグイン(Lazy Loader、EWWW Image Optimizerなど)
  • キャッシュ機能(ブラウザに一時的にデータを保存する機能)によって画像のデータ転送量を削減できるプラグイン(WP Fastest Cache、WP Super Cacheなど)

上記のプラグインを利用すると、より効率的に画像ファイルのデータ転送量を軽減し、サイトスピードを改善することが可能です。

画像フォーマットを変更する方法も

「次世代フォーマット」と呼ばれるJPEG 2000やJPEG XR、WebP形式で画像ファイルを保存する方法も有効な改善法のひとつです。これらの次世代画像フォーマットは、従来のJPEGやPNG形式に比べて優れた圧縮と品質特性を備えており、画像の読み込み速度が速くなるとされています。

Googleのエンジニア向け情報サイト「Google Developers」から専用の変換ツール(WebPコンバーター)をダウンロードして、JPEGやPNGの画像ファイルからWebP形式へと変換できます。サイトスピードに徹底的にこだわりたい方は試してみても良いでしょう。

「PageSpeed Insights のルール」に従う

画像ファイルの最適化以外にも、PageSpeed Insightsの解析結果に従って対策することでサイトスピードを改善できます。PageSpeed Insightsには以下の9つのルールがあるため、改善できるところから対策すれば良いでしょう。

PageSpeed Insights のルール
  • リンク先ページでリダイレクトを使用しない(複数のリダイレクトを使用しない)
  • 圧縮を有効にする(圧縮可能なリソースはgzip形式に圧縮する)
  • サーバーの応答時間を改善する(サーバーの応答時間が200ミリ秒以上の場合は必要な対処をする)
  • ブラウザのキャッシュを活用する
  • リソースを圧縮する(HTML、CSS、Javascriptのリソースを圧縮する)
  • 画像を最適化する
  • CSS の配信を最適化する(大きなCSSファイルはインライン化しない)
  • スクロールせずに見える範囲のコンテンツのサイズを削減する(スクロールせずに見える範囲の重要なコンテンツが最初に読み込まれるようにHTMLを構成する)
  • レンダリングを妨げる JavaScript を削除する

専門的な知識が必要な内容もあるため、詳しく知りたい方はGoogle Developersのコンテンツをご参考にしてください。

ユーザーにストレスを感じさせないサイト作りを

サイトスピードの改善は、快適なユーザー体験を実現するとともに、検索エンジンの評価やサイト上のコンバージョン率を高めます。表示速度を着実に速める方法は、現在のサイトスピードをよく把握し、画像ファイルの最適化をはじめ、必要な対策を行うことです。

ユーザーにストレスを感じさせないサイト作りを行い、コンバージョンアップを目指しましょう。