オウンドメディアでの画像引用のルールやマナーを正しく理解できていますか? 画像もひとつの著作物であるため、ルールを守らないと著作権侵害や炎上などのトラブルにつながる恐れがあります。それでは、どのように画像引用すれば良いのでしょうか。この記事では、オウンドメディアにおける画像引用の方法や引用する際の注意点などについて解説します。

オウンドメディアでの画像引用の仕方

オウンドメディアでの画像引用の仕方

オウンドメディアにおける画像引用には、大きく2つの方法があります。

  • フリー素材や有料素材の画像をダウンロードして使う
  • SNSや他のメディアの画像を引用する

いずれの場合も引用のルールを正しく理解し、使用することが大切です。まず、正しい画像引用のルールについてご説明します。

正しい画像引用とは

著作権法では、他人の文章や画像の引用について、次のように定められています。

(注5)引用における注意事項
 他人の著作物を自分の著作物の中に取り込む場合,すなわち引用を行う場合,一般的には,以下の事項に注意しなければなりません。
(1)他人の著作物を引用する必然性があること。
(2)かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分とが区別されていること。
(3)自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。
(4)出所の明示がなされていること。(第48条)

引用元 著作物が自由に使える場合|文化庁

わかりやすく表現すると、「自分のオリジナルのコンテンツを書くためにどうしてもその画像がなければ成り立たない場合のみ、一定のルールに従って引用が認められている」ということです。

あくまでも、自分のコンテンツが主体であり、引用は必要最低限にとどめなければなりません。単に見映えを良くするための飾りやデザインの一部としては、使用できないということです。

また、引用の際には、自分のコンテンツと引用部分を明確に区別する、どこから引用してきたのかという出所を明記しておくことが必須とされています。

フリー素材を利用する場合の引用

自社でオリジナルの画像を用意できない場合、フリー素材サイトから画像をダウンロードして使用することがあります。フリー素材サイトは無料で自由に使える画像が多く公開されているため、とても便利ですが、「何でも自由」だと思い込んでしまうと、知らないうちに著作権を侵害してしまう恐れもあります。

使用する前には、配布サイトの利用規約をよく確認して、以下の2点は必ずチェックしましょう。

  • 自社のオウンドメディアに使って問題ないか(利用目的が規約違反でないか、商用利用可能かどうか)
  • 著作権表示(コピーライト表示、クレジット表記)が必須かどうか

商用利用不可の画像を、営利を目的とするオウンドメディアで使用することは規約違反です。また、著作権表示については、完全不要で使えるサイトもありますが、一般的にはフリー素材でも著作権表示が義務付けられている場合が多くあるため、利用するサイトの規約に従って明記しましょう。

フリー素材は一次配布サイトの利用を

フリー素材サイトの中には一次配布でなく二次配布(他のサイトがすでに公開しているフリー素材を再アップロードして配布すること)をしているサイトもあります。特に海外のフリー素材サイトに多いのが、カメラマンや権利所有者が権利を放棄した「クリエイティブ・コモンズ CC0」のフリー素材を配布しているケースです。

CC0の画像は基本的にフリーで使用できますが、人物やモデルなどが写っている場合は、肖像権(被写体となる人物の権利)が残っているものもあるため、よく注意しましょう。このようなリスクを回避するためにも、フリー素材はできるだけ一次配布サイトを使用することをおすすめします。

SNSから引用する場合

コンテンツの内容によっては、SNSから画像を引用したい場合もあります。しかし、原則としてSNS上の画像はフリーでなく、さまざまな危険性があることを知っておきましょう。

SNSの画像を引用する際の危険性
  • 著作権や肖像権を侵害しやすい(特に、SNSの発信者が撮影・作成した画像の場合)
  • すぐに削除されるケースもあり、後々のメンテナンスが面倒
  • 著作者から「無断使用された」と訴えられたり、炎上したりする恐れがある

SNSの画像をどうしても使いたい場合は、著作者(画像の所有者)にあらかじめ許可を得て使用するのがマナーです。

他のブログやメディアに掲載されている画像は引用できる?

他のブログやメディアに掲載されている画像も、原則として著作権法で認められた範囲でのみ、ルールに従って使用可能です。ただし、個人ブログや企業サイトの場合、著作者が創意工夫して撮影または作成した画像が多いため、不用意に引用すると、「無断転載」として訴えられるケースも少なくありません。

他のブログやメディアの画像を使用したい場合、必ず事前の許可を取り、著作権表示を行うようにしましょう。

政府や行政などの公的機関に掲載されている画像は引用可能な場合が多いですが、中には引用・転載禁止のものもあるため確認して使うことが必要です。画像引用のルールを守っているかによって、メディアへの信頼度も変わるため、Web担当者は他のブログやメディアの画像を引用するリスクについてもきちんと理解して運営しましょう。

ユーザーに信頼されるオウンドメディアを構築するためには、無許可で他のブログやメディアの画像を引用することは極力避け、信用できるメディアから事前に許可を得た画像のみを掲載することが賢明です。

トラブルを引き起こさないための画像使用法

トラブルを引き起こさないための画像使用法

画像引用はさまざまなリスクもあるため、適切なルールに従って行う必要があります。ここでは、画像引用のトラブルを起こさないための3つの画像使用法についてご紹介します。

自身で撮った写真・オリジナル画像を使う

まず、自分自身で撮影した写真や自作のオリジナル画像を使う方法です。これは著作者が自分であるため、最も安全な方法だと言えるでしょう。ただし、自分で撮影した写真にも実はリスクがあります。それは、被写体の権利に関するリスクです。

以下のような場合は、被写体への許可が必要であるため注意しましょう。

人物写真の場合建造物の撮影の場合
被写体本人の許可が必要 被写体となる建造物の権利所有者(管理責任者)の許可が必要

コンテンツのオリジナリティを高めるという意味でも、自分で撮影した写真を使うことはとても効果的です。読み手にわかりやすく伝わる画像を使えば、コンテンツも引き立つことでしょう。

モデルリリースを取得している写真素材を使用する

有料素材サイトおよび一部のフリー素材サイトでは、人物写真のモデルリリース(肖像権使用許諾)を取得しているものもあり、それらの写真素材は安心して利用することができます。

ただし、有料素材でよく目にする「エディトリアル使用」と記載のある画像はモデルリリースや肖像権、パブリシティ権(著名人の肖像に対する経済的価値を保証する権利)、商標権などが許可されていないものも多く含まれているため、オウンドメディアでは使用しないようにしましょう。

有料素材サイトのモデルリリースを取得した画像は、それなりの購入費用もかかります。しかし、著作権や肖像権などを心配せずに安心して画像を利用したい場合は、コストをかけても購入したほうが得策と言えるでしょう。

画像は直リンクせずに自社サーバーへダウンロード

掲載元の画像URLをそのまま自社メディアに貼り付けて画像を表示させることを「直リンク」と言います。直リンクを貼ると、自社メディアの画像が表示されるたびに、掲載元のサーバーに負担をかけてしまうことになるため、悪質な迷惑行為になります。

また、元画像が削除されたら自社メディアの画像は壊れた表示になり、同じファイル名の画像が差し替えられたら同様に自社メディアの画像も差し替えられます。自社メディアにとっても掲載元にとっても不利益であるため、直リンクはご法度です。

オウンドメディアで使用する画像は、自分のハードディスクにいったんダウンロードして、自社メディアで使用しているサーバーに必ずアップロードしてから使用しましょう。

画像は正しい引用方法でトラブルを事前に回避

画像は正しい方法で引用し、トラブルを事前に回避することが大切です。あなたのオウンドメディアの画像についても、適切に引用できているか、一度よくチェックしてみることをおすすめします。画像引用のルールやマナーをしっかり守り、ユーザーに信頼され、魅力的なコンテンツを作成しましょう。