「自社製品やサービスなどについてたくさんの人に知ってもらいたい」そんな思いから、企業ホームページを立ち上げようとしている方もいることでしょう。その反面、いざ文章を作成しようとすると、相手に対して「伝わる文章がなかなか書けない」と困惑します。実は日本語というものは意外に難しく、あまりにも情報量が多いと相手に伝えにくいのです。ここでは、伝わる文章を書く時のテクニックや要点をまとめています。

伝わる文章とは

「伝わる文章」=「簡潔」という関係が大切です。サイトを作成するときに、ついついやってしまいがちなのは、こちらが伝えたい文章をダラダラと書き連ねてしまうことです。

それでは一番伝えたい要点がどこなのか分かりにくく、相手にはほとんどの内容が伝わっていません。情報量が多いほど簡潔にまとめるという文章テクニックが必須になります。

わかりにくい長文を伝わる文章にするには

わかりにくい長文を伝わる文章にするには

「せっかく会社のことを書くのだから、たくさんの情報をWEBや広報誌に掲載したい!」このような気持ちで文章を書いている執筆者は多いです。文章は長ければ長いほど相手を退屈させてしまいます。ここでは、伝えたいことをより分かりやすく相手に伝えるためのポイントをご紹介します。

「伝えたい」ことを書き出す

まず第一に、自分の頭の中を整理することからスタートします。そのためには次のようなことから始めてみましょう。

  1. メモ帳などに箇条書きで伝えたいことを書き出し、後から全体を見渡します。
  2. 最後に、伝えたい順に優先順位をつけておくと良いでしょう。

文章量が多いときはそぎ落とす

「優先順位をつけて文章を書いてはみたものの、文章量が多くなってしまった」というケースがあります。読み手側の気持ちになると、ダラダラと長い文章は途中で飽きてしまいます。「結局、この文章の意図や言いたいことは何だったのだろう」とユーザーを困惑させてしまうのです。

もし、文章量が多くなってしまったならば、思いきって文章を削ぎ落とします。優先順位の低い箇所は、削除の対象と考えてよいでしょう。

長い文章にありがちなのが、重複文章が混じっているというパターンです。言い回しが微妙に違うだけで、実は内容が同じだったという箇所ですね。そんな無駄な文章をいち早く見つけて削除することも文章を読みやすくするポイントです。

華美な装飾はいらない

「読みやすい文章」=「言い回しの美しさ」ではありません。表現の美しさばかりにこだわりすぎると、文体に断言力や説得力が欠けます。そのため、どこが文章の要点なのかがいまいちつかみにくくなります。

文章によっては敬語や丁寧語などを使い過ぎると周りくどい文体になってしまいます。特に、ビジネス用の文体では華美な文よりも、簡潔で読みやすい文章のほうが求められます。

句読点の見直し

文章のわかりにくさの要因には、誤った句読点の使い方があげられます。特に読点(「、」)については、正式なルールはないものの、こちらが間違えて使うと相手を困惑させてしまいがちです。ここでは、句読点(特に読点(「、」)について述べていきます。

「、」読点について

「、」の使い方を感覚に任せてつけているという方は多いです。「、」のつけ方が曖昧だと、文章を読んでいる人から誤解を受けやすくなります。この機会にぜひ、読点の使い方をマスターしましょう。

1.接続詞の後につけること

文章のつながり部分に用いられるのが接続詞です。この後に読点をつけることで、作者の言いたいことが強調されたり、文章の曖昧さが明確になります。

2.修飾語がどこにかかるかをわかりやすく

形容詞や副詞があることで文体に魅力が湧きます。しかし、あまりにも形容詞や副詞が多いとどこを修飾しているのか分かりにくくなります。そこで読点を用います。

以下のように、読点をどの位置につけるかで意味が全く変わってきます。

「彼女は、体操をしながらテレビを見ている彼に話しかけた。」
 
「彼女は体操をしながら、テレビを見ている彼に話しかけた。」

どうでしょうか、読点の位置を変えるだけで文章の意味が違うのが理解できますよね。

3.長めの主語をはっきりさせる

下の文のように、長めの主語を明確にさせるために読点をいれると文章がぼやけません。

「白髪まじりの横顔が綺麗な女性は私の叔母だ。」

「白髪まじりの横顔が綺麗な女性は、私の叔母だ。」
4.漢字やひらがなの区切り

漢字やひらがなが立て続けに続くと非常に読みずらく、誤読にもつながります。漢字やひらがなが続くときは、その単語を明確にさせるために読点を用いましょう。

「部活の部長佐々木さんが挨拶した。」

「部活の部長、佐々木さんが挨拶した。」
「いつももりあがる仲間達です。」

「いつも、もりあがる仲間達です。」
5.文章のリズムを整える

句読点は文章のリズムを整える働きをしています。文章を声を出して読んだときに、息継ぎのできる箇所に句読点があることが理想です。

「。」句点について

「。」句点は文の最後につけます。常識的なので、あまり句点について悩むことはないでしょう。強いて言えば、読みづらい文章の代表に、句点のたびに改行を行っているケースがあります。なるべく頻繁な改行は避けるようにしましょう。

文字の「かたまり」になっていないか確認

一文が長くて黒いかたまりのようになってはいないでしょうか。いくら長い文章でも、1段落を4行以内に収めるように意識しましょう。「言いたいことは1文中ひとつ」と意識すると、一文がすっきりしてかたまりのようになることはありません。

主語を省略しない

まとまりのない文章は、主語が省略されていることが多いです。主語のない文章は相手に誤解や困惑を生じさせてしまいます。どんなときも、「誰が(何が)」「どうなった」という主語述語はワンセットにします。

6W3Hを組み込む

メディアなどのプロが作成する文面は6W3Hという語順ルールがしっかりと成り立っています。以下にあげるような語順を意識しましょう。

  1. いつ
  2. どこで
  3. 誰が
  4. 誰に
  5. 何を
  6. どうした

ターゲットとなる顧客に「何を」一番伝えたいのかを意識する

作成者は、色々な層の顧客を取り入れたいがために、ターゲットを絞り込まない文章を作成してしまいがちです。それでは、どんな方のためのどのような商品を紹介したいのかすらボヤけてしまいます。

文章を作るときに大切なことは、ターゲットとなる顧客に何を一番伝えたいのかを決めます。例えば、化粧品の紹介をメインにしたサイトを作成するとします。その手順は次のようなものです。

  1. ターゲットとなる年齢層や職業などを決めます。
  2. 乾燥肌・脂性肌のどちら向けの化粧品なのかを決めます。
  3. ベネフィット:相手を決断に導く言葉で締めます

ターゲットや伝えたいことを、欲張らずにシンプルにすることがポイントとなります。

伝わる文章力のトレーニング方法

伝わる文章力のトレーニング方法

伝わる文章を書くためには、日々のトレーニングが必要です。とは言っても、決して面倒だったり、難しかったりするものではありません。ぜひ、日頃から意識して取り入れてみましょう。ここでは、伝わる文章力のトレーニング方法3つをご紹介します。

新聞や本を読む

新聞や本を読む習慣をつけましょう。「朝忙しくてなかなか新聞をじっくり読めない」という方は、「社説」という文章だけでも目を通しておくとよいです。さらに、可能であれば今日の社説がどんなことを語りたかったのかを頭の中でまとめておくとよいでしょう。要約する力をつけておくと、簡単で伝わりやすい文が書きやすくなります。

また、今話題の本をセレクトして読んでみるのもおすすめです。そのときも、必ず要約しながら読む癖をつけてください。まずは、興味のある分野から読書をスタートしてみてはいかがでしょうか。

プロの執筆記事を読む

プロの方が書く執筆記事は大変読みやすく、スーッと要点が頭の中に入ってきます。

スマホを頻繁に使用する人であれば、出版社が公表しているWEB記事などに目を通しておきましょう。これなら、通勤電車の中や昼休憩中でも利用できますね。執筆のプロが仕上げた記事は、文体だけでなく構成自体も分かりやすく組まれています。執筆者以外の念入りな総仕上げチェックも入るため、完璧な文章としてメディアに公開されています。

最初から難しい文章を書くのではなく、興味のあるコラムなどから読み始めるのも良いでしょう。

毎日文章を書く

伝わる文章のスキルを磨くためには、新聞や本を読むだけでは不十分です。毎日継続して文章を書く事が大切です。だからといって、毎日原稿用紙に文字を連ねる必要はありません。

例えば、Twitterやブログなどを始めてみるのもよいですね。こうした少ない文字数から書くという習慣をつければ、飽きずに継続できます。また、今までメールやLINEのやりとりが淡白な内容だった方は、少しだけ字数を増やす努力をしましょう。相手が喜ぶ顔を思い描きながら返信文を書くことで、必然的に相手に伝わる文章ができ上がるはずです。

他社のホームページを閲覧する

もし、自社アピール目的のホームページや商品紹介を試みているのであれば、他社ホームページを閲覧してください。

閲覧するホームページは、同業者のものがおすすめです。そのとき、経営理念やキャッチフレーズに注目してください。それは、伝わりやすい表現や構成になっているでしょうか。

他社ホームページを見ていると、ぐっとひかれるキャッチフレーズや、文体があるはずです。こうした興味をかきたてられる表現を参考にすることもおすすめです。

伝わる文章が書けるようになったら行動を起こさせる文章に

伝わる文章が書けるようになったら、自信をもって自社サイトや紹介ブログなどを作成しましょう。それを閲覧した人に文章が上手く伝われば、お客様の購買欲や信頼につながります。結果的に、売り上げの向上や企業ファンを増やすことになります。

伝わる文章は決して難しいテクニックが必要なわけではありません。「簡潔に」「相手の立場に立って」を意識することで必然的に伝わる文章を完成させることができます。