オウンドメディアと同じく、集客に欠かせない媒体として挙げられるのがペイドメディアです。ペイドメディアでは、世の中に広く普及しているテレビやインターネットなどの媒体を利用して広告を打ち出せます。
しかしある程度の予算が必要になるため、運用方法を間違えると費用の無駄遣いになりかねません。今回はそんなペイドメディアの概要や種類、メリットや活用方法まで幅広く解説していきます。

ペイドメディアとは

ペイドメディアとは

ペイドメディアとは、その名の通り費用を支払う(ペイド)ことで広告を出稿するメディアのことです。Webマーケティングの世界でペイドメディアは、オウンドメディアやアーンドメディアと並び、トリプルメディアと言われています。

媒体としてはテレビや新聞などのマスメディアから、インターネットやアプリなどのWeb広告までの幅広いメディアで利用することが可能です。

ペイドメディアの役割は、主にブログやオウンドメディアなどの他のメディア展開でリーチしきれない顧客層へ商品やサービスのアプローチを実施すること。より具体的に言うと、「消費者の目的や用途にマッチしているけど、自社の商品のことは知らない層」といった潜在ユーザーに宣伝することが目的になります。

そのため、販売促進やサービス利用というよりも、不特定多数の人へ認知度や関心を高める用途として活用されることが多いです。

以前は、企業が商品やサービスの宣伝を行う手段として、このペイドメディアが代表的なものでした。しかし時代の流れによりWeb広告が普及し始めてからは、消費者のネットリテラシーが高まっていることもあり、ペイドメディアのみだと宣伝効果が低くなっている傾向です。

そして現在ではペイドメディアを単体で運用するのではなく、オウンドメディアやアーンドメディアと併せて運用することが重要になっているのです。

ペイドメディアの種類

ペイドメディアには、マス広告やWeb広告などの様々な媒体が存在しています。宣伝手段として活用する際には、どの媒体で発信するかも重要になるもの。自社の商品やサービスに合わせて、効果的なメディアを選びましょう。

ではペイドメディアの媒体には、具体的にどんなものがあるのか詳しく解説していきます。

4マス広告(テレビ、ラジオ、雑誌、新聞)

4マス広告とはテレビやラジオ、雑誌や新聞などのマスメディアで打ち出す広告のことです。昔から普及している媒体なので、非常に多くの消費者へ宣伝できる方法として確立されています。

同広告はすぐに視聴者の目に留まるため、即効性の高い宣伝効果を実現できるのもポイントです。ただし影響力が高い分、テレビCMなどの大きな媒体だと広告料も高くなりがち。数十万円から100万円以上の費用がかかることもあります。

特にテレビ東京やTBSテレビなどの番組ネットワークの中心となる放送局(キー局)では、CM放映料金の目安が40万〜80万円ほど。一方で関東の独立局やその他のローカル局だと、4万円ほどの価格設定となっていることもあり、やり方次第では費用を抑えることも可能です。

また新聞や雑誌などの媒体では、特定のターゲット層を狙った広告を打ち出すことができます。例えばファッション系の雑誌なら、服や装飾品などの商品に興味関心の高い消費者へアプローチしやすいです。

新聞は高齢者の方が購読している割合も高いため、50代以降の消費者に宣伝できるメディアと言えるでしょう。

交通機関

交通機関での広告は、主に電車や新幹線、駅や空港、バスやタクシーなどに掲示される広告のことです。具体的には電車の中吊りポスターや、まど上ポスター、駅構内の壁や柱に設置されているデジタルサイネージなどが挙げられます。

この広告の特徴は、日頃から交通機関を利用する人への接触率が高いことです。通勤や通学などで毎日のように触れることから、人の記憶に残りやすいのがポイント。さらに不特定多数の方へ広く伝わりやすいので、新規顧客の獲得にも効果的です。

しかもテレビCMや動画広告のように、消費者の見たい番組や動画を妨げることもないため、視認性が強いのにも関わらず、見ている人のストレスや不満につながりにくいメリットがあります。特に公共交通機関を利用する人が多い、都市部でのプロモーションに力を発揮できる媒体と言えるでしょう。

広告費に関してはピンキリで、高いものだとデジタルサイネージに1週間の掲載で数百万ほど。安いものでは、電車の中吊りポスターで数万円からあります。

ただし近年では、中吊りポスターなどの紙媒体の広告費が落ち込んでおり、あまり効果を得られていない傾向です。その代わりに「デジタルサイネージ」といった、注目を集めやすく内容が伝わりやすい媒体が普及しています。

やはり不特定多数の人の興味関心を引くのであれば、いつの時代も心に刺さるような文章や見た目のインパクトがある広告にするなどの工夫が必要になるのです。

インターネット

インターネット広告(Web広告)は、その名の通りWebサイトや検索エンジンなどに表示される広告です。インターネットの普及や通信インフラの整備により、近年で最も普及されている媒体といっても過言ではありません。

同広告の特徴は、購買意欲や興味関心が高い顧客をターゲティングしやすい点です。ユーザーの年齢や性別、行動履歴や住んでいる地域などによって広告を表示するかを選べるので、自社の商品やサービスにマッチした顧客へ的確にアプローチできます。

またインターネット広告の費用は、広告の表示回数やクリック数に応じて課金されるのが一般的。つまり興味関心の高いユーザーへ訴求できる点も踏まえると、4マス広告や交通広告に比べて、費用対効果の高い広告出稿を実現しやすいでしょう。

ペイドメディアのメリット

ペイドメディアのメリット

ペイドメディアの最も大きなメリットは、不特定多数のユーザーにアプローチできることです。テレビや新聞などの4マス広告から交通機関、Web広告などの大規模な媒体を活用できるので、より多くの消費者へ情報を伝えられます。

そのためユーザーの購買行動に直結させるのではなく、認知度を高める手法として利用するのが一般的です。広告を通じてユーザーの目に触れる機会を増やすことで、「こんな商品やサービスがあったのか」と自社の商品を知ってもらうことができます。

つまり自社の商品やサービスを知らない「潜在顧客」に対して、ペイドメディアでの情報発信により「見込み顧客」へ育成することが可能なのです。

またコンテンツの量産やSEO対策で手間や時間が掛かりがちなオウンドメディアと比べて、ペイドメディアは即効性のある情報発信ができます。予算さえかければ、すぐさま広告出稿できることなども大きなメリットとなり得るでしょう。

ペイドメディアのデメリット

ペイドメディアのデメリット

ペイドメディアは、他のメディアよりも費用がかさみやすいのがデメリットです。例えば4マス広告や交通機関では、月額で換算すると数十万円かかることがざらにあります。インターネット広告でも、数万円以上の費用となるでしょう。

さらに広告出稿を継続するには、同額の費用を支払い続けなければなりません。いくら企業の利益につながるといっても、資金力の弱い中小企業などでは長期間の運用が困難となるでしょう。

そして広告で伝えられる情報量が限られる点もデメリットと言えるでしょう。例えば、新聞やインターネット広告ではテキストや画像が主体となるので、あまり情報を詰め込みすぎると何を伝えたいのか分かりにくくなります。

テレビCMやWeb媒体の動画広告では、数十秒の映像に伝える情報を詰め込まなくてはいけません。そのため、ユーザーに伝えたい商品の魅力やサービスの特徴などを厳選して発信する必要があります。

またペイドメディアでは、ユーザーへの情報発信が一方通行になりやすいです。これはオウンドメディアやアーンドメディアと違い、読者からの声や感想を受け取るフォームがないから。広告の反響を知るためにも、他のメディアと連携することが重要になるでしょう。

ペイドメディアの活用方法

ペイドメディアの活用方法

ペイドメディアでは、より多くのユーザーへ発信し認知度を高めるために運用するのが効果的です。もちろん闇雲に広告出稿するだけだと、あまり効果を得られず予算の無駄遣いになってしまうため、目的によって媒体を選ぶことが大切になります。

例えば、不特定多数の人に情報発信したいならマスメディアや交通機関、特定のターゲット層に絞るならインターネット広告にするといった方法です。「自社の商品やサービスが刺さりやすいユーザーは、日頃からどんな媒体を利用しているか」といったことを想像してみてください。

またペイドメディアは、消費者が自社の商品やサービスを知るきっかけにはなるものの、時間が経てば忘れられてしまいます。「もっと情報が知りたい」と思う人がいても、参照先がなければ購買行動などにつながらず広告効果が薄まりかねません。

だからこそ、ペイドメディアから自社のオウンドメディアへ誘導するなどの工夫が必要になります。メディア間の連携を強めれば、ユーザーの購買意欲をより高め、サイトへの再訪問へといった相乗効果が期待できるはずです。

さらにインターネット広告においては、サイトへ訪れた履歴があるユーザーを追跡し、再度広告を打ち出す「リターゲティング広告」なども有効と言えるでしょう。

ペイドメディアの運用で集客の幅を広げる

ペイドメディアは、自社の商品やサービスを知らない潜在顧客へのリーチが主な役割です。「より多くのユーザーへ情報発信できる媒体を選ぶ」「興味関心の高いユーザー層を狙う」など意識すると効果的に運用できるでしょう。

ただしペイドメディアのみだと、認知度を高めることはできても販売促進やサービス利用まで促せるかは難しいところ。商品の魅力や効果を深く知ってもらうなら、他のトリプルメディアの方が有効な手段となり得るからです。

ペイドメディアで費用対効果の高い集客を実現するためにも、オウンドメディアやアーンドメディアで充実したコンテンツを用意することも頭に入れておきましょう。