ウェブ解析士はWebマーケティングの成果を最大化するために役立つ資格のひとつです。しかし、いったいどんな資格なのかよく知らない方も多いでしょう。そこでこの記事では、ウェブ解析士の資格内容や難易度、勉強方法、取得するメリット・デメリットなどをわかりやすくご紹介します。Webマーケティングのスキルを上げたい方は、ぜひチェックしてください。

ウェブ解析士とは

ウェブ解析士とは、Webマーケティングに欠かせない「ウェブ解析」に役立つ知識・スキルを体系的に習得するための認定資格です。一般社団法人ウェブ解析士協会が講座・試験を実施しており、これまで38,000人以上が受講しています。

ウェブ解析とは、アクセス解析や競合分析などウェブに関するあらゆるデータの解析を活用して事業の成果を最大化することで、Webマーケティングでは必須のスキルです。

同協会のウェブ解析士認定講座では、ウェブ解析に必要な知識や能力を体系的かつ実践的に学べるカリキュラムで構成されています。近年、Webマーケティングの重要性が高まるなか、ウェブ解析士は需要の高い資格のひとつです。

「ウェブ解析士」は3種類

ウェブ解析士には、能力の高さや対応できる業務内容に応じて、「ウェブ解析士」「上級ウェブ解析士」「ウェブ解析士マスター」の3種類があります。まず、3種類の違いや特徴について理解しましょう。

ウェブ解析士

ウェブ解析士は初心者向けの資格で、講座や実習で習得したウェブ解析スキルを活用してデータを読み取り、成果を上げるための正しい判断ができることを目指しています。

ウェブ解析の基礎から、ユーザー・市場・競合分析などの環境分析、事業戦略にもとづいたKPI策定と計画立案、ウェブ解析ツールの設計、インプレッションやエンゲージメントおよびオウンドメディアの解析までを総合的に学習します。予習前提・演習形式の講座になっており、実務に役立つスキルが習得可能です。

Web業界経験者なら15~30時間、未経験者なら40~60時間程度で取得できます。また、任意でGoogle アナリティクスに関する講座も受講可能です。

上級ウェブ解析士

上級ウェブ解析士は、ウェブ解析の応用知識・スキルを習得し、データの正しい読み取りをもとに社内経営陣またはクライアントへの提案・コンサルティングができることを目指しています。

ウェブ解析士の取得者が、さらに一歩踏み込んだ計画立案やコンサルティングを行うために役立つ資格で、事業分析やペルソナ・カスタマージャーニーマップの作成、KPI設定、Webマーケティング計画の立案、事業成果につなげる提案方法などを演習形式で習得します。

オンライン、オフラインいずれの形式でも受講可能で、40~60時間程度で取得できるカリキュラムになっています。

ウェブ解析士マスター

ウェブ解析士マスターは、ウェブ解析士の最上位資格で、ウェブ解析士の育成や企業研修の講座運営のために必要な教育・指導スキルの習得を目指しています。

ウェブ解析士マスターになるためには、マクロ解析レポート・ミクロ解析レポート・講師養成の3つのコースを受講する必要があり、ウェブ解析のプロフェッショナルとしての実務スキル・講師スキルを身につけることができます。

ウェブ解析士マスターの認定講座では少なくとも150時間以上のレポート課題および講座準備の時間が求められます。

どんな人に「ウェブ解析士」が向いている?

ウェブ解析士は、Webマーケティングに必要とされる「ウェブ解析」の専門人材として、オウンドメディアなどの成果を高めるのに実用的な資格です。しかし、資格を取得するためには、一定の学習時間と費用を要するため、とりあえず資格だけあれば良いという方にはおすすめしません。

自社オウンドメディアの成果を上げたい、クライアントへのコンサルティング能力を高めたいなど、習得した知識やスキルを長くWebマーケティングの第一線で生かしたい方には最適な資格と言えます。

ウェブ解析士の勉強方法と難易度

ウェブ解析士の勉強方法と難易度

ウェブ解析士になるためには、ウェブ解析士協会の認定講座を受けて認定試験を受験する方法と講座を受けずに直接認定試験を受験する方法の2通りがあります。初心者の方は、認定講座を受講してから受験する方法がおすすめです。

公式テキストを読み、模擬テストで試す

ウェブ解析士協会の認定講座では毎年最新情報に改定された公式テキストを使って学べます。内容はウェブ解析の基本からウェブ解析士のレポーティングまで合計8章から構成されています。認定講座は1日約5時間のカリキュラムで、都合の良い日時を選択できます。公式テキストを学習したら、模擬テストで理解度を試すことが可能です。

公式テキストを何度も読み返し、模擬テストで手ごたえを感じたら認定試験に臨んだら良いでしょう。なお、ウェブ解析士協会の公式テキストは、認定試験のときに持ち込み可能で必ず使用するため、購入は必須です。

認定試験に合格後、2週間以内に認定レポートを提出して合格基準を満たせば、ウェブ解析士として認定されます。

ウェブ解析士の難易度が年々上がっているって本当?

ウェブ解析士の合格率は、以前は70~80%程度ありましたが、2020年8月の認定試験では55.63%、2020年12月の認定試験では57.36%まで落ちています。

そのため、年々難易度が上がっていると言われていますが、問題のレベルが格段に上がっているわけではありません。合格率が低下している原因のひとつに、近年のWebマーケティングの需要の高まりに伴い、Web業界未経験者の受験数が増えていることが挙げられます。

以前はWeb業界経験者が実力を試すのに受験するケースが多くありましたが、最近ではさまざまな企業が法人会員として登録し、社員のスキルアップとして受験するケースも増えてきています。そのため、受験者全体の合格率は低下の傾向にありますが、公式テキストと認定講座をしっかり学べば、初心者でも十分合格することが可能です。

ただ、手抜きで学習して合格できるほど甘くはありません。本気で合格を目指すなら、時間を惜しまずにしっかり学ぶことをおすすめします。

ウェブ解析士の資格を取得するメリット

ウェブ解析士の資格を取得するメリット

ウェブ解析士の資格を取得するメリットには、大きく分けて以下の3つがあります。

  • 最新のウェブ解析の知識・スキルが学べる
  • ウェブ解析の専門家として事業に貢献できる
  • さまざまな業種の人との人脈ができる

以下に、具体的にご説明します。

最新のウェブ解析の知識・スキルが学べる

ウェブ解析士協会では毎年最新のウェブ解析情報にもとづいた公式テキストが使用され、資格取得後も毎年1回、新しいカリキュラム内容をもとにしたフォローアップテストが行われます。フォローアップテストは合格するまで毎日受けることができ、このテストを活用することで常に最新の知識・スキルを身につけることができます。

ウェブ解析の専門家として事業に貢献できる

ウェブ解析士認定講座では、演習形式で体系的かつ実践的な知識・スキルを習得できるため、資格取得後はウェブ解析の即戦力として活躍できます。自社のオウンドメディアやWebマーケティング戦略に生かしたり、クライアントへの提案・コンサルティングに応用したりすることも可能です。

Webマーケティングの課題解決に必要なウェブ解析の専門人材として、自社やクライアントの事業の最大化に貢献できます。

さまざまな業種の人との人脈ができる

実践的な認定講座を通じて、講師や同期の受講者との人間関係を深めることができます。また、資格取得後も定期的に講座やセミナーなどに参加でき、業種を超えてさまざまな人との人脈を構築することも可能です。業種を超えてウェブ解析に関心の高い人たちとのつながりを通して、有益な情報や役立つアドバイスを受けられる可能性もあります。

ウェブ解析士にデメリットはある?

ウェブ解析士にデメリットはある?

ウェブ解析士の資格取得で生じるデメリットには次のようなものが考えられます。

  • 毎年のフォローアップテストが面倒
  • 認定講座や認定試験、年会費などの費用がかかる
  • Web業界未経験者は学習時間がかかる

以下に、詳しくご説明します。

毎年のフォローアップテストが面倒

ウェブ解析士には毎年1回、フォローアップテストが義務付けられます。ウェブ解析士の資格有効期間は1年間とされ、このフォローアップテストを合格することで資格の維持が可能になります。

フォローアップテストを受けるのはたしかに面倒ですが、目的はあくまでも最新のウェブ解析の知識やスキルを習得することです。見方を変えれば、毎年最新の専門知識とスキルにアップデートできるということですから、むしろ大きなメリットとも言えるでしょう。

認定講座や認定試験、年会費などの費用がかかる

認定講座や認定試験などの費用がかかることは、受講者によってはかなり大きなデメリットになる可能性もあります。ウェブ解析士になるためには、以下の費用が必要です。

公式テキスト4,400円(税込)
講座費用11,000円(税込)
試験費用17,600円(認定費用込・税込)
合計33,000円(税込)

任意で受講できるGoogle アナリティクス講座に申し込むと、別途22,000円(税込)がかかります。また、仮に認定試験が不合格だった場合、再試験を受けるために12,100円(税込)の追加費用も発生します。

さらに、資格取得後も6,600円(税込)の年会費が必要です。これらの費用が高いと感じるかどうかは個人差もありますが、積み重なると決して馬鹿にはできません。

なお、法人会員だと講座費用や試験費用が大幅割引され、年会費も法人負担となるため、社内でウェブ解析士の養成に力を入れたい場合は、法人会員も検討すると良いでしょう。

Web業界未経験者は学習時間がかかる

Web業界未経験者は経験者に比べ約2倍の学習時間がかかります。ウェブ解析士協会の統計によると、資格取得までの学習時間の目安は、以下の通りです。

Web業界経験者15~30時間(1ヶ月~1ヶ月半)
Web業界未経験者40~60時間(2ヶ月~4ヶ月)

なお、これは公式テキストを読み込むのに必要な時間とされているため、自主学習を含めるとさらに時間が増えることが予想されます。未経験者が2ヶ月以上も学習を続けるためには、相当なモチベーションの維持が必要です。資格取得の秘訣は、モチベーションアップにかかっていると言っても過言ではないでしょう。

Webマーケティングの幅広い知識と人脈で道を拓く

ウェブ解析士は、Webマーケティングに欠かせないウェブ解析の専門人材として、今後さまざまな業種で活躍が期待される実用性の高い資格です。資格取得には相当の時間や費用もかかりますが、これからのWebマーケティングの重要性を考えると、むしろメリットの方が大きいと言えます。

ウェブ解析の専門知識やスキルはもちろん、幅広い人脈の中で培われる豊かな発想力や問題解決能力はあなたの事業に新たな道を切り拓く原動力になることでしょう。これからWebマーケティングを強化したい企業にはぜひおすすめしたい資格です。